第7回 自尊感情を他者との関係から捉え直す②

  • 存在脅威管理理論(Terror Management Theory, TMT)について

文化と自尊感情が密接な関わりを持っているということは,国によって文化がちがうので,自尊感情の高低はちがうのか。

文化的世界観が妥当とは,自分が無理をせず適応できる環境であることですか?

象徴的不死概念は自分の作品や業績を残せる人は半永久的に残りそうだけど記憶の中の存在はすぐに消えちゃうんだろうなと思った。(その記憶を持っている人が死んだらなくなる?)

テレビ番組の内容や差別,ヘイトスピーチなど,一見心理学に関係なさそうに思えることでも心理学の理論で説明できるとわかり,おもしろいと思いました。
外国で核兵器の開発が進められているのも,日本のテレビ番組の話しと同じように,その国の中で危機に直面しているから,ということなのかなと思いました。

存在論的恐怖を緩和するのに自尊感情と文化的世界観が関連していることがわかった。日本ではテロや紛争といったものがなく,身近に死を感じることは少ないが,生まれたときから紛争地帯などで育った人は存在論的恐怖を文化的世界観で緩和することができるのだろうかと思った。いずれ死ぬという恐怖と紛争などの身近にしを感じる地帯にいると日本などの人の自尊感情と何らかの差が生まれるのかが気になった。

存在脅威顕現仮説で死に関する思考や想像の接近が高まると文化的世界観などの防衛的反応が見られるということは,餓死で死ぬ人が多い国でも自分らの文化的世界観を防衛する反応が見られるのか。

今回の授業の中で出てきた「存在脅威顕現仮説」について,私も実際TVで似たようなことを見たことがあるなと思いました。それは,フランスがISのテロで大きな被害を受けた時に,その現場で被害で亡くなった方に対する鎮魂のために集まっていた場の中で,イスラム教徒に対する偏見のような言葉を叫んでいる現地の人が出てきて,同じくその場にいたイスラム教徒の人ともめていたことです。ISのテロという「死」に関連したことが接近したことに起因する差別やヘイトスピーチだったのだなと思いましたが,同時に悲しいことだなと思いました。

小説やマンガなどにおいて「死」に関するものがいくつかあるが,作者は他の人よりも文化的不安緩衝装置の能力が高いのではないかと考える。なぜなら,毎回「死」に関して書いている時に恐怖を感じたり,暗い話によってうつのような状態になっていたら大変だと思うからだ。

 

  • 存在脅威管理理論をよりよく理解するための参考サイト(どちらも明治大学の脇本竜太郎先生によるもの)

「震災が心に与える影響を,存在脅威管理理論から考える」

「排斥や格差の問題を防衛性という視点から考える」

 

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